標高900mの畑、戸隠での野菜づくり

『農家日記』を付けていますが、その補遺のようなものです。
補遺というよりは、写真も貼り付けたりすれば、野菜づくりについては、こっちの方がメインの記録になるかな? (2017年3月1日)

Tさんのお手伝いの初日

今日の天気については、予報を見誤っていたのでしょうか。


朝起きたら、なお雨が降っていたのが予想外で、出荷に向かう時にもワイパーを動かしました。

晴れに向かう感じではあったけれど、長野市街の方角を見れば、不穏な雲の様子でした。


中間点近くに商店があるのですが、そこの駐車場から北の方、つまり自分の家や畑がある方面を振り返れば、そっちの方はもっと怪しい感じでした。


出荷を終えて、裏側から善光寺に向かう街道ではサクラがほぼ満開でした。


「今日はダメそうですね」と、Tさんに電話をしないでよかった。私の頭にある今日の天気予報通りの晴れのようです。


実際は、不安定な天気の一日となり、5時までのところ、2時半にTさんには上がってもらいました。私自身も後片付けをしてから、退散です。雨は降るし、寒くもなり、霙か雪にでも変わりそうな具合でした。


まだ体が一日フルの畑仕事に馴染んでいないので、せっかく来てくれたTさんには悪かったけど、このぐらいでちょうどよかったとも言えます。


Tさんも、自分でキッチンの改修に取り組んでいるそうで、その作業ができると、むしろ喜んで早上がりでした。


自分でキッチンの床を張り替え、壁は杉板にするほどの人ですから、今日は三つの雨除けの仕掛けをしてもらいました。


まずは、小屋の前のもの。


胡瓜支柱で3.6mのものが前からあったのですが、農業用ビニールを二重に張り、小屋からブルーシートを差しかけてもらいました。

小屋の西側にも同じく3.5mの長さの雨除けがあったのですが、冬の間はブルーシートを外してありました。
そこも、私が自分の考えでできないでもありませんが、はるかに堅牢に、シートが風でバタバタしないように張ってもらいました。


小屋の前のパイプハウスは、長さは16mで、かなり大きいものです。葉タバコの乾燥用でしたが、私は有効に使ったことは一度もありません。廃品回収業者に連絡して撤去してもらおうかと思ったことさえあります。


これだけが、父のまた母の営みの形見として残った唯一のものと言えるので、残しておいてよかったです。


私は、13年前に、父親が癌で余命長くないという時に、二男も大学生となったので、もう岡山にいる意味もないので帰郷しました。しかし、実家に戻ったのではなく市内に住んで、新しい勤めを始めて、休日にだけ畑で野菜づくりを始めました。


その時すでに、父は畑で働くことはできなくなって2年ぐらい経っていたでしょうか?八つの区画のうち3区画だけが、いわば我が家の畑で、残りの5区画は親戚筋の家が耕作していました。


その様子を見るのに、畑の使い方がいかにも汚らしいし、農薬はバンバン使う、、、。我が家の資材なども、使えるものは何でも遠慮なく使う、、。腹立たしくてならないので、こっちの手には負えないけど、少しずつ区画を返してもらって、全部が戻ったのは4年前ですかね?


6っつあったもっと簡便なハウスも農機具も、業者を呼んで持っていってもらったけど、このハウスの残骸だけが残った、いや、それと小屋、、、そのことを言うつもりでしたが、話がとばっちり的に散らかりました。


でも、人の畑だと思って好きなように使うあの様子は、実に耐えがたいものでした。そのことは、ああいうやり方は私は反面教師として捉えているので、ここに書くことに意味なしとはしません。


たとえば、動噴を背負って頻繁に消毒して回るのは目を背けたいほどでしたが、いま私がまあ無農薬で野菜をつくっている、、、その結果は、、、


1 大抵の野菜は無農薬で、問題なくできる。
2 逆に、はじめ不気味なほどの根こぶ病を見たのに、今は皆無である。農薬は使えばつくほど、おかしなスパイラルにはまっていくかもしれない。
3 全体的に、畑が清浄なものになっていくのを感じることができて、無農薬です!と標榜することはできませんが、出荷する野菜には内心に自信があり、後ろめたさがまったくない。


Tさんのことを思い出すと、彼は農家の人ではありませんが、会社勤めをしながら農協に勧められたので、何年間かは畑を借りてインゲンか何かを育てた経験があります。


だから、私がまず無農薬、それに化成肥料は極力使わないと話しますと、それで野菜ができるはずがないという慣行農業の考えでした。


ところが、私が肥料といえば過リン酸石灰と鶏糞(これは、分類上は堆肥です)しか使わないのを目撃した上で、畑の作物を持っていってもらううちに、美味しかったと評価してくれるようになりました。


奥さんの方が、先にそれを言われたことをTさんから聞いて、私は嬉しかったです。秋も遅くなって、奥さんが私の畑に行ってみたいという希望で、ご夫婦で二度来られた。そして、どうせ雪の下になる野菜だから、好きな筋のものを自由に採ってもらいました。


身近なところではTさん夫妻、それに長男の嫁さん、多分一番には妻が、美味しいといってくれます。ほんとにそうなのか、どうなのか?よくは、分かりませんが、何の感想もないよりは、お世辞でも評価してもらえれば嬉しいものです。


今年の野菜づくり、ますますがんばろう。すべきこと、工夫のし甲斐がこんなにたくさんある野菜づくりは、愉しいですね。年金だけではやっていけないので、野菜をつくって足しにする、、、このへんの動機も、悪くないです。

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